世界各地の発酵食品の製法を自ら試して紹介した『発酵の技法』の著者が、微生物による変成作用である「発酵」をメタファーとして、人間の社会、文化、そして精神が変容していく姿を考える書籍。さまざまな差別や反感から生じる人間同士の対立、気候変動、そしてパンデミックまで、多くの人にとって困難な状況の中で、生命をリサイクルし、新たな希望を生み出し、そして果てしなく続く発酵こそが、新しいアイディアやエネルギー、インスピレーションを生み出すための希望であることを伝えます。監訳者であるドミニク・チェン氏による解説「発酵する体」を掲載。
メタファーとしての発酵
Sandor Ellix Katz 著、ドミニク・チェン 監訳、水原 文 訳
- TOPICS
- Make/Electronics/DIY
- 発行年月日
- 2021年09月
- PRINT LENGTH
- 160
- ISBN
- 978-4-87311-963-2
- 原書
- Fermentation as Metaphor
- FORMAT
- Print PDF
目次
表面の複雑さと見えないものの美しさ メタファーとしての発酵 必要とされているのは、泡立つ変容をもたらす発酵の力だ 対バクテリア戦争 純粋と汚染 マイクロバイオポリティクス(微生物をめぐる政治学) 政治的な武器としての純粋さと汚染 純血の誤謬 完璧な防御境界という幻想 清浄な食品 子どもの純粋さ 体臭 反骨精神 感情のコンポスト スペクトラム・エンパワーメント 生物多様性 発酵は一時の流行ではなく、現実だ 謝辞 原注 監訳者解説「発酵する体」 ドミニク・チェン