ベストセラー書『インタフェースデザインの心理学』の続編。本書では、デザイナーが心に留めておくべき指針を、最新の研究で明らかになった事実とともに紹介します。「画面上の情報を読むのと本を読むのとでは読み方が違う」「読むというのは生得の能力ではない」「意識より無意識のほうがビッグデータの処理に長けている」「中心視の対象は周辺視野が決めている」「中高年の人々が科学技術を使いこなすのに手間取る理由は、記憶力が衰えたからではなく記憶力に自信がなくなったからである」「視力のない人は舌にカメラを接続すれば見れる」……このほかにも94の指針を収録。驚くべき「新たな100の指針」をお楽しみください。
翻訳者によるサポートページ(正誤表)。
続・インタフェースデザインの心理学
―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす+100の指針
Susan Weinschenk 著、武舎 広幸、武舎 るみ、阿部 和也 訳
![[cover photo]](https://www.oreilly.co.jp/books/images/picture_large978-4-87311-771-3.jpeg)
- TOPICS
- Design
- 発行年月日
- 2016年08月
- PRINT LENGTH
- 320
- ISBN
- 978-4-87311-771-3
- 原書
- 100 MORE Things Every Designer Needs to Know About People
- FORMAT
目次
これからのデザイナーは行動科学者たるべし 1章 人はどう見るか 001 人は曲線を好む 002 人は左右対称を好む 003 過剰な錐体細胞 004 中心視野で見るべきものは周辺視野で決めている 005 周辺視野は危険を見て取り、感情に関わる情報を中心視野より素早く処理する 006 周辺視野は低解像度画像のようなもの 007 感情と視線の戦いでは感情が勝利する 008 見つめることが逆効果になる場合も 009 デザインの良し悪しの判断は瞬時に下される 2章 人はどう考え記憶するか 010 人は2種類の思考を使っている 011 記憶は容易に変わり得る 012 反復により強化される記憶もある 013 音楽は記憶とともに感情やその場の雰囲気も呼び起こす 3章 人はどう決めるか 014 人はシステム1の思考で決めてしまう 015 人はもっとも輝いているものを選ぶ 016 複雑な決定をしなければならないときはフィーリングに従う 017 難しい判断をしようとしているときには瞳孔が拡大する 018 自信が決断の引き金になる 019 意思決定に対するストレスの驚くべき影響 020 人は特定の時期に意思決定する 021 人は特定の記憶に従って決断する 022 脳の活動を見れば決定が予言できる 4章 人はどう情報を読み理解するか 023 読みにくい文章のほうが学習効果が上がる 024 動詞より名詞のほうが人を動かす 025 同音異義語は行動のきっかけとなり得る 026 人はオンラインでは記事の6割しか読まない 027 オンラインでの「読み」は通常の「読み」と違うものか? 028 読む行為で重要なのは紙の本での多感覚な体験 029 「古い」メディアを脱却する時は来ている 5章 人は物語にどう影響されるか 030 物語で活性化する脳 031 ピラミッド構造の物語は脳内物質の濃度に影響を与える 032 物語に備わっている「注目を集める力」 033 言動を大きく左右するセルフストーリー 034 セルフストーリーを変えるなら「小さな一歩」から 035 「公言」でセルフストーリーが強化 036 ストーリーを変えると言動が変わる 6章 人は他人や技術とどう関わり合うか 037 感情は伝染する 038 人は動画広告を嫌う 039 楽しく驚くような動画広告は目を引く 040 情報を広めたいと思わせる感情は「ショック」ではなく「驚き」 041 オキシトシンは「絆ホルモン」 042 絆があれば熱意が増す 043 警告機能のあるデバイスは認知能力を低下させる 044 携帯電話が近くにあると一対一の人間関係にマイナスの影響が 045 人は人間の特徴をある程度付与された機械を信頼する 046 人が機械に感情移入することもある 7章 創造性はデザインにどう影響するか 047 誰でもクリエイティブになれる 048 創造性の第一歩は「実行注意ネットワーク」の活性化から 049 クリエイティブになるためには「デフォルト・モード・ネットワーク」を活性化させる 050 「アハ体験」を促す 051 白昼夢が創造性を高める 052 睡眠が創造性を高める 053 雑音や音楽が創造性を高める 054 ある程度の制約があるほうがクリエイティブになれる 055 適度な共同作業が創造性を高める 056 完璧主義がクリエイティブな活動を妨げることもある 8章 人体はデザインにどう影響するか 057 人は脳だけでなく身体でも考え、感じる 058 人は無意識にジェスチャーをする 059 人の動作は身体的制約を受ける 060 親指の届く範囲 061 ユーザーと画面の距離は重要 9章 人はものをどう選び買うか 062 人はオンラインショッピングと店舗でのショッピングを切り離しては考えない 063 現金払いだと使用金額が減る 064 人は認知的不協和が原因で買ったものに執着する 065 人は認知的不協和が原因でものを買う 066 人は数字に影響される 067 オンラインショッピングは期待を高める 10章 世代、地域、性別はデザインにどう影響するか 068 誰もがニュースのチェックや重要な用事にスマートフォンを使う 069 スマートフォン利用の世代差はタスクによって異なる 070 タスクが5分以内で済む場合、人はスマートフォンを使う 071 「携帯電話の所有者=スマートフォンの所有者」とはかぎらない 072 女性がインターネットにアクセスできない国は多い 073 ゲーマーには世代差も性差もない 074 人の目に何が魅力的と映るかは年齢、性別、地域で異なる 075 人が望む選択肢の数は加齢で減少 076 「オンライン」と「オフライン」のメンタルモデルには世代差が 077 米国では65歳以上の半数以上がネットユーザー 078 40歳を過ぎると老眼に 079 加齢とともに見分けづらくなる青色 080 65歳以上では1億人近くの聴力に問題が 081 運動技能は60代半ばまで衰えない 082 高齢者はセキュリティーのための質問に答えられない場合も 083 人は加齢とともに記憶力への自信を失う 084 2020年には全消費者の40%がZ世代に 085 1歳児の1/3以上はタッチスクリーンが使える 086 幼児は笑っているときのほうが学ぶ 11章 人はインタフェースやデバイスとどうやり取りするか 087 動画の「流し見」を可能にするダイジェスト 088 カルーセルは嫌われ者ではない 089 人はスクロールをする 090 運転中は車に話しかけることもやめたほうがよい 091 「ゲーミフィケーション」を用いたほうが人を引きつけられるとは限らない 092 ゲームには知覚学習を強化する効果がある 093 選択肢は少なく 094 人は健康管理デバイスを欲する 095 体調を監視/調整する埋め込み型デバイスの需要は増えそう 096 人は自分の脳でテクノロジーをコントロールできる 097 人はマルチモーダル・インタフェースに適応する 098 人は複合現実を受け入れる 099 6億4,500万超の人に視覚障害や聴覚障害がある 100 人は感覚データを無意識に処理している 訳者あとがき 参考資料 索引