警察署で発生した書類盗難事件の解明を依頼された私立探偵フランク・ランタイム。さまざまなデータ構造と探索アルゴリズムを駆使して、事件の謎に迫る。事件を追ううちに、その背後にある国家転覆を謀る魔術師たちの存在に気づくフランク。彼は魔術師たちの陰謀を阻止し国の平和を守ることができるのか――。
探偵もののストーリーにのせて、コンピュータサイエンスの基本、「探索アルゴリズムとデータ構造」を紹介。取り上げる探索アルゴリズムは、線形探索、二分探索、幅優先探索、深さ優先探索、並列探索、反復深化、最良優先探索、そしてデータ構造は、配列、スタック、キュー、二分探索木など。推理小説を楽しみながらコンピュータサイエンスの基本を身に付けることができます。
コンピュータサイエンス探偵の事件簿
―データ構造と探索アルゴリズムが導く真実
Jeremy Kubica 著、鈴木 幸敏 訳
- TOPICS
- Database , Business/Essay
- 発行年月日
- 2018年06月
- PRINT LENGTH
- 268
- ISBN
- 978-4-87311-843-7
- 原書
- The CS Detective
- FORMAT
- Print PDF
目次
1 探索問題 2 情報提供者の徹底的な洗い出し 3 無法者たちの牧場にある配列とインデックス 4 文字と隠されたメッセージ 5 密輸業者の船を二分探索で探し出す 6 手がかりのための二分探索 7 絶体絶命の危機をアルゴリズムで乗り越える 8 ソックス:突然の登場 9 探索を進めるためのバックトラック 10 幅優先探索による解錠 11 朽ち果てた牢獄での深さ優先探索 12 カフェテリアのスタックとキュー 13 スタックとキューによる探索 14 手分けをしよう:並列探索 15 反復深化で命をつなぐ 16 転置インデックス:探索の絞り込み 17 二分探索木の罠 18 二分探索のはしごの構築 19 容疑者用の二分探索木 20 探索木に容疑者を追加する 21 二分探索木の性質 22 書類のためのトライ木 23 最良優先探索:探偵にとっての必需品 24 優先キューによる捜査 25 鍵解除のための優先キュー 26 探索における経験則 27 政略と学界におけるヒープ 28 探索困難問題 29 探索の終了 終章 索引