fmlは、メーリングリスト(ML)サービスを行うためのフリーソフトウェアです。UnixやWindowsの使い方をひととおり習得し、MLを立ち上げようとする方々のために、最新版fml 4.0のインストールからちょっとした拡張までを扱った解説書です。基本的なMLの運営方法やセキュリティ上の対策等を豊富な例題で解説しており、ネットワーク管理の入門書としても利用できます。各種プラットフォーム、メールサーバに対応しています。
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fmlバイブル
深町 賢一 著
- TOPICS
- System/Network , Linux
- 発行年月日
- 2001年01月
- PRINT LENGTH
- 524
- ISBN
- 4-87311-032-7
- FORMAT
目次
はじめに I部 イントロダクション 1章 イントロダクション 1.1 電子メール(Email) 1.2 メーリングリスト 1.3 メーリングリストサーバのモデル 1.4 fmlにできること 2章 fmlの操作 2.1 ユーザという概念 2.2 メーリングリストサーバのホストへ入る 2.3 makefmlの基本的な使い方 2.4 メーリングリストを作る 2.5 メンバーの登録 2.6 メンバーの削除 2.7 fmlの設定を変更する 3章 メーリングリストサーバの動作 3.1 メールを受け取る 3.2 プログラムfmlの実行 3.3 メールの配送 II部 fmlのセットアップ〜MLの作成 4章 Unix上でのfmlのインストール 4.1 インストールの準備 4.2 ダウンロードとソースの展開 4.3 fmlのインストール 4.4 メールサーバの設定(sendmail) 4.5 メールサーバの設定(Postfix) 4.6 メールサーバの設定(qmail) 4.7 ケーススタディ:MacOS X Serverの場合 4.8 Q and A 5章 Unix上でMLを作る 5.1 MLを作る 5.2 メールサーバの設定(sendmail) 5.3 メールサーバの設定(Postfix) 5.4 メールサーバの設定(qmail) 5.5 Cラッパ(Wrapper) 5.6 いくつかの注意点について 5.7 Q and A 6章 Windows 2000/NT4上でのfmlのインストール 6.1 インストールの準備 6.2 fmlのインストール 6.3 ケーススタディ:POPを使ったML 6.4 ケーススタディ:Sendmail 6.5 注意点 7章 アップグレード 7.1 /usr/local/fmlディレクトリのバックアップ 7.2 メールサーバを停止する 7.3 fmlのインストール 7.4 elena MLのアップデート 8章 Unix上でのCGIのセットアップ 8.1 CGIのインストール 8.2 /cgi-bin/階層のモデル 8.3 CGIスクリプトのセットアップ 8.4 WWWサーバの設定(fml CGI専用WWWサーバの場合) 8.5 メールサーバの設定 8.6 ケーススタディ:suexecでユーザfmlのCGI扱いにする 8.7 Q and A 9章 fmlの動作確認 9.1 メールサーバ自体のテストを行う 9.2 MLへの送信テスト 9.3 fml自体のテスト 9.4 テストした形跡を消す(MLの最初期化) III部 fmlのカスタマイズ 10章 MLのメンバーができること 10.1 ガイドを取り寄せる 10.2 MLに参加する 10.3 ヘルプを取り寄せる 10.4 投稿する/記事を読む 10.5 登録されているメールアドレスを変更する 10.6 過去の記事を読む 10.7 MLから抜ける 11章 fml管理者ができること 11.1 MLの作成 11.2 MLの削除 11.3 MLメンバーの登録と削除 11.4 登録しているアドレスを変更する 11.5 一時休止と再開 11.6 まとめ送り 11.7 リモート管理 11.8 MLのカスタマイズ 12章 fmlの設定ファイルを変更する 12.1 設定ファイルconfig.phの変更方法 12.2 メニューで設定を操作する 12.3 cfのファイル形式とconfig.phの関係 12.4 すべてのMLに同じ設定を強制する 13章 MLのスタイルのカスタマイズ 13.1 MLには誰がどう投稿できるのかを変更する 13.2 デフォルト設定 13.3 コマンドメールを禁止する 13.4 自動登録:投稿は特定多数で登録はfmlまかせ 13.5 誰でも投稿可能なML(例:企業のサポート用) 13.6 メールマガジン型のML(投稿できる人を特定少数に制限する) 13.7 記事を査読するML(モデレータモード) 13.8 自動ファイル返送サーバ 13.9 ケーススタディ:複数の管理者による運用 13.10 登録と削除をまとめておこなう 13.11 ケーススタディ:listserv風コマンド用アドレス 13.12 ケーススタディ:メンバー管理が階層化されたML 13.13 ケーススタディ:procmailを使ったML 13.14 ケーススタディ:elena-ctlアドレスが用意できない 13.15 推奨設定(よりセキュアに) 13.16 Q and A 14章 ヘッダの書き換え 14.1 メールヘッダ 14.2 記事のヘッダ書き換え 14.3 記事のSubject:を変更する 14.4 記事のヘッダを強制指定/上書き 14.5 ヘッダを削除する 14.6 記事のヘッダのあるフィールドを別のフィールドにコピー 14.7 記事のあるフィールドを別のフィールドへ移動する 14.8 記事の元のヘッダフィールドを使う 14.9 ヘッダフィールドの並び順をカスタマイズする 14.10 レポート メールのヘッダ操作 14.11 Q and A 15章 fmlの返すメッセージをカスタマイズする 15.1 ガイドなどのテンプレートのカスタマイズ 15.2 エラーメッセージのカスタマイズ 15.3 コマンド メールへの応答のカスタマイズ 16章 記事のフィルタリング 16.1 どの段階で弾くべきなのか 16.2 fmlのフィルタリング機能を有効にする 16.3 ケーススタディ:SPAMを弾く 16.4 ケーススタディ:HTMLメールを弾く 16.5 ケーススタディ:ウイルスを弾く 16.6 fmlフィルタリング機構のまとめ 16.7 メールの入力サイズを制限する 16.8 Q and A 17章 トラフィックを制限する(メール爆弾対策) 17.1 MTIの機能を有効にする 17.2 MTI(Mail Traffice Information)の理論 17.3 MTI評価関数のカスタマイズ例 17.4 Q and A 18章 リモート管理(メールでfmlを操作する) 18.1 リモート管理機能を有効にする 18.2 adminコマンドとapproveコマンド 18.3 リモート管理者を登録する 18.4 リモート管理者を削除する 18.5 リモート管理の認証方法を変更する 18.6 PGP2による認証 18.7 PGP5による認証 18.8 adminコマンド:メンバーのリストの操作 18.9 adminコマンド:ファイルの操作 18.10 adminコマンド:ログファイル/ディレクトリを見る 18.11 adminコマンドのカスタマイズ 18.12 Q and A 19章 MLの暗号化 19.1 fmlの暗号化のプロセス 19.2 暗号化機能を有効にする 19.3 鍵の操作(PGP version 2) 19.4 鍵の操作(PGP version 5) 19.5 ケーススタディ:MLの暗号化の手順(PGP 5) 20章 MLの記事をWWWで公開する 20.1 fml内臓のHTML化機構 20.2 MLの記事をWWWで公開する(MHonArc) 20.3 検索エンジン 21章 まとめ送り 21.1 あるメンバーへの配送をまとめ送りにする 21.2 全部のMLでまとめ送りをサービスする 21.3 特定のML(elena ML)だけでまとめ送りをサービスする 21.4 elenaとmirei MLでまとめ送りをサービスする 21.5 Q and A IV部 トラブルシューティング 22章 トラブル対応の手順 22.1 ソフトウェアのバージョンを調べる/確認する 22.2 ログを調べる 22.3 エラー発生箇所 22.4 ケーススタディ:配送のエラーを切り分ける 22.5 ケーススタディ:同じメールが何通も送られてきます 23章 fmlのセットアップ時のトラブル 23.1 パーミッションに関する話題 23.2 Perlの出すエラー 23.3 fmlとメールサーバとの間のトラブル 23.4 メールサーバの設定関連のトラブル 23.5 CGIのセットアップのトラブル 24章 配送やメールリーダにまつわるトラブル 24.1 配送のトラブル 24.2 メールリーダに関連したトラブル 25章 fml自体のトラブル 25.1 fmlの設定にまつわるトラブル 25.2 fmlのコマンド関連のトラブル 25.3 その他 V部 その他のトピック 26章 日々の運用について 26.1 ログファイルを見る 26.2 ディスク使用量の目安について 26.3 自動的に記事のスプールを圧縮する 26.4 自動的にスプールの記事を消す 26.5 設定の変更と更新履歴を残す 26.6 バックアップ 26.7 古いファイルを順次消す 26.8 ケーススタディ:サーバにもとめられる条件 27章 エラーメールを自動解析する 27.1 エラーメールのフォーマット 27.2 エラーメールの送られる先を変更する 27.3 全MLのエラーメールを自動解析する(mead) 27.4 特定のMLのエラーメールのみを自動解析する 27.5 VERPsを使いフォワードされた先でのエラーを検出したい 27.6 meadのカスタマイズ 27.7 ケーススタディ:smtpfeedによるVERPs風エラー解析 27.8 メールのループを防ぐ 27.9 定期的にMLに入りつづけるかを訪ねる(confirmd) 28章 メールサーバの変更/引越し 28.1 DNSを利用したISPのスムーズな変更 28.2 fmlを他のホストへコピーする 28.3 ケーススタディ 28.4 Q and A 29章 バーチャルドメイン 29.1 fmlのセットアップ(複数のfml) 29.2 fmlのセットアップ(/usr/local/fmlを共用する) 29.3 メールサーバのバーチャルドメイン設定 29.4 ケーススタディ:sendmail 29.5 ケーススタディ:Postfix 29.6 ケーススタディ:qmail VI部 fmlの内部構造と機能拡張 30章 変数と関数 30.1 変数名の付け方のルール 30.2 %Envelopeハッシュテーブル 30.3 変数:ディレクトリ名 30.4 変数:便利な変数 30.5 関数名の付け方のルール 30.6 config.ph内で使える関数 31章 リストファイルのフォーマット 31.1 配送リスト 31.2 メンバー管理ファイル 32章 fml.plプロセスの動作 32.1 前半 32.2 後半 32.3 記事の配送処理 32.4 コマンドメールの処理 33章 デバッグをする 33.1 デバッグモードを有効にする 33.2 デバッグ出力をファイルに保存する 33.3 $debugを使ったソースコードの書き方 34章 コマンドメールのカスタマイズ 34.1 コマンド入力の制限 34.2 あるコマンドを無効にする 34.3 特定のコマンドだけを有効にする 34.4 既存のコマンドをカスタマイズする 34.5 Q and A 35章 ケーススタディ:HOOKによる拡張 35.1 $START_HOOK 35.2 $SMTP_OPEN_HOOK 35.3 $HEADER_ADD_HOOK 35.4 $FML_EXIT_HOOK 35.5 事例集 VII部 Advanced Study 36章 fmlからデータベースへのアクセス 36.1 データベースとは? 36.2 fmlからデータベースを呼ぶ 36.3 ケーススタディ:WWWとデータベースとメールマガジン 36.4 ケーススタディ:社内のディレクトリサービス 36.5 ケーススタディ:大規模なシステム 37章 配送の高速化について 37.1 SMTP(Simple Mail Transfer Protocol) 37.2 メール配送におけるDNSの役割 37.3 理論上はどのくらいの配送速度が出るだろうか? 37.4 ケーススタディ:smtpfeed、qmail、Postfix 37.5 fmlのSMTP機構のカスタマイズ 37.6 ケーススタディ:fmlが複数のMTAを使う 38章 試論:現代的サーバデザインについて 38.1 デザインの方向性 38.2 FWTK(FireWall Tool Kit) 38.3 キュー(queue)ディレクトリとset-uid bit 38.4 ケーススタディ:fml.orgの選択 あとがき VIII部 付録 付録A ミニ用語集 付録B Unixの豆知識 B.1 Unixのプロセス B.2 Unixのファイル B.3 Unixコマンドtips B.4 Unixデーモンtips 付録C メールサーバのインストール C.1 CFによるsendmail.cfの作成(概略) C.2 Postfixのインストール C.3 qmailのインストール(概略) 付録D virus_check.phの例 付録E makefmlリファレンス 付録F adminコマンド・リファレンス 付録G 変数とメニュー階層リスト(アルファベット順) 索引