「SPRESENSE™」は、ソニーが独自開発したIoT向けセンシングプロセッサーを搭載した開発ボードです。省電力で高い計算能力と豊富なセンシング機能を備えていることが特徴です。本書はSPRESENSEの基本的な使い方とソニー独自のAIツール「Neural Network Console」を使用したIoT向けの組み込みAIを解説します。本書で取り上げるのは、リアルタイムでの画像認識、マイクとオートエンコーダを使った異常検知、物体抽出、音声コマンドの認識、加速度・ジャイロセンサーを使ったモーション認識など。Arduino IDEとGUIベースのNeural Network Consoleを組み合わせることで、AIの初学者でも容易に組み込みAIを実現できるでしょう。
SPRESENSEではじめるローパワーエッジAI
ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社、太田 義則 著
- TOPICS
- Make/Electronics/DIY
- 発行年月日
- 2022年02月
- PRINT LENGTH
- 272
- ISBN
- 978-4-87311-967-0
- FORMAT
- Print PDF
目次
はじめに 1章 Spresenseとは? Spresenseについて Spresenseの技術情報 Spresenseのハードウェアについて Spresenseがサポートしている開発環境 Arduino IDEの開発環境を設定する Arduino IDE のインストール Spresense用ドライバーのインストール Spresense Arduino Board Packageのインストール Spresenseブートローダのインストール SpresenseでLEDを動かしてみる Arduino のスケッチを記述する 本書で使用するプログラム、データの取得方法 ダウンロードの方法 ダウンロードファイルの構成 2章 Spresenseの周辺機器を動かす Spresenseでディスプレイを使う ILI9341液晶ディスプレイとSpresenseの接続 ディスプレイライブラリをインストールする ディスプレイ動作確認 Spresenseでカメラを使う Spresenseメインボードとカメラの接続 カメラの動作を確認する Spresenseでマイクを使う Spresenseとマイクを接続する DSPファイルをインストールする 録音機能を試してみる 3章 Spresenseの演算機能を使いこなす FFTとマルチコアプログラミングの基本 FFTの基礎 マイク入力信号をFFTで周波数データに変換する マルチコアプログラミングの方法 4章 Neural Network Consoleとは? Neural Network Consoleについて Neural Network Consoleの利用環境 Neural Network Consoleの情報について Windowsアプリ版をインストールする クラウド版を設定する Neural Network Consoleを使ってみる データセットの準備と登録 ニューラルネットワークの編集 ニューラルネットワークの学習と評価 学習済モデルの出力 5章 ニューラルネットワークを組み込み向けに最適化する ニューラルネットワークの構造と最適化 基本的なニューラルネットワークの構成要素 全結合要素の構造 畳み込み要素の構造 出力層と損失関数の構成 ニューラルネットワークを最適化する 学習データの不足を解消する 6章 SpresenseでAIを動かす 学習済モデルのSpresenseへの転送とプログラミング ファイルシステムライブラリの使い方 DNNRTライブラリでAIを動作させる 識動作を確認する 7章 カメラでリアルタイム画像認識を行う Spresenseのカメラを使ったリアルタイム画像認識 Spresenseのカメラシステムを用意する 学習済モデルを準備する Spresenseカメラで認識用入力画像を生成する リアルタイムで画像認識をする 学習データの収集 CamCBの実装を変更する シャッターボタンを追加する 画像データをデータセットに整える 8章 マイクとオートエンコーダで異常検知をする マイク入力とオートエンコーダを使った異常判定 Spresenseの異常検知のモデルを準備する オートエンコーダによるパイプ異常検出 オートエンコーダの学習済モデルを生成する オートエンコーダをSpresenseに組み込む 学習用データを収集する 9章 セマンティックセグメンテーションで物体抽出を行う バイナリセマンティックセグメンテーションの実装 Spresenseの検証環境を準備する セマンティックセグメンテーションの概要 セマンティックセグメンテーションの学習済モデルを生成する バイナリセマンティックセグメンテーションをSpresenseに組み込む 学習データを生成する データセットを生成する 10章 スペクトログラムを使って音声コマンドを実現する スペクトログラムを使って音声コマンドを認識する Spresenseの検証環境を準備する Spresenseでスペクトログラムを表示する スペクトログラムの認識領域を抽出する スペクトログラムの学習済モデルを生成する 音声コマンドの動作を確認する 学習データの収集 11章 加速度・ジャイロセンサーを使ったモーション認識 加速度・ジャイロセンサーでジェスチャーを認識させる システムの構成 加速度・ジャイロセンサーで角度を測定する ジェスチャー認識開始のトリガーを設定する 学習済モデルを生成する ジェスチャー認識を試してみる 学習データの収集 おわりに 索引