昨日の夜のことですが、2017年に発行し好評いただいている書籍『Real World HTTP』のエッセンスを凝縮した、無料の電子書籍『Real World HTTP ミニ版』をリリースいたしました。
HTTP/1.0、HTTP/1.1、HTTP/2と、HTTPが進化する道筋をたどりながら、ブラウザが内部で行っていること、サーバーとのやりとりの内容などについて、プロトコルの実例や実際の使用例などを交えながら紹介しています。
ミニ版のため、一部の内容を割愛していますが、「ウェブアプリケーション」に関する新章と、HTTPのステータスコードとヘッダーをまとめた付録を追加しています。
今回、著者の渋川さんの全面的なご協力のもと、細かな内容の更新と加筆を行い、また無料での提供と一般的な引用の要件を超えた利用ができるようにしております。これからWebプログラマとして新生活を踏み出そうとしている方、友人達と勉強会を開催しようとしている方、自社で研修などを行おうとしている方にご利用いただくことを想定しています。
詳しい要件についてはミニ版の書誌情報のページに記載しておりますのでご参照ください。
なお、本書をお読みになって気に入られたという場合は、ぜひ書籍版の『Real World HTTP』もお手に取っていただけたら幸いです。
さて、オライリー・ジャパンでは本書のほか過去に幾つかの電子書籍を無償で公開しております。
また、電子書籍の登場以前にも『オープンソースソフトウェア』のような書籍をWeb上で公開してきたこともあります(残念ながら本書の書籍版は現在では絶版となっています)。
それぞれのタイトルの公開にはそれぞれの理由や経緯がありますが、ときおり「なぜこのようなことをするのか?」という疑問をいただくことがあります。そういった疑問をお持ちの方には、ぜひオライリーの創業者、ティム・オライリーの著書『WTF経済』をお手に取っていただけたらと思います。直接の回答ではありませんが、上記のようなことを支えてきた考え方の一端が垣間見えるのではないかと思います。
実は昨年末で、オライリー・ジャパンのEbook Storeは開設より10年を迎えました(さらに奇しくも昨日はWorld Wide Webが誕生してちょうど30周年にあたる日でもありました)。これまで支えていただいた皆さまに何かできないかと考えておりましたが、渋川さんのご協力のお陰で、ようやくちょっとしたご恩返しができたかと思います。
これからも、皆さまに専門家の知識を幅広くお伝えするべく活動を続けて行きたいと思いますので、これからも皆さまのお力添えをいただけたら幸甚です。よろしくお願いいたします。