
sendmailの生みの親、Eric Allman氏が来日
Editor
Thu 29 July 2004
sendmailの開発者で米Sendmail社のCTOであり、さらにコウモリ本として多くのエンジニアに愛されている『sendmail 第3版』(全2巻)の著者でもあるEric Allman氏が来日。「送信者認証技術セミナー」と題された講演が、7月23日に都内で行われました。この数ヶ月でメールを取り巻く環境は劇的に変化しています。スパムメールは、その膨大な数により生産性の低下を引き起こし、多くの企業が頭を悩ませています。さらに、フィッシングと呼ばれる詐欺メールを使った手口によって個人情報が盗まれるなど、いずれも深刻な社会問題に発展しています�+獅謬万通(!)のスパムメールを受け取るAllman氏はこの問題解決の切り札として、「送信者認証」を提唱しており、そのコンセプトと重要性、今後の展望を熱く語られました。
送信者認証技術に関する資料についてはセンドメール社のサイトで確認してください。
当日、オライリー・ジャパンは講演会場にブースを出し、Allman氏の著作などを販売させていただきました。さらに講演の休憩時間にオライリーブースに立ち寄ってくださったEric Allman氏に突撃インタビュー。気さくに応じていただいたばかりか、コウモリ本と一緒の記念撮影まで快くOKしてくださいました。
——第3版では何が新しくなりましたか?
Eric:全部です。私の記憶では第2版を書いたのが確か8年前です。それからいろいろ変わっているので、最初からすべて書き直しています。この作業は本当に大変でした。
——sendmailの本はほかの出版社からもいろいろ出ていますが、オライリーのコウモリ本はどこが違うのでしょうか?ちなみに日本では15冊くらいsendmail関連の本があります。
Eric:それはアメリカ国内よりも多いですね。日本の本は読んでないのでわかりませんが、アメリカで発刊されているほかの本と比較すると、この本はリファレンスです。知りたいことがすべてこの本には書かれているはずです。ほかの本はどちらかというとチュートリアルで、sendmeilとは何かとか、そういうことが書かれています。
——日本の読者にメッセージをお願いします。
Eric:常にアップデートすること。そしてシステムを観察すること(笑)。 それと、私がさきほど講演の中でお話したように、スパムメールが急増するなどしていまメールを取り巻く環境は劇的に変化しており、とても面白い時期だと思います。動向を注意深く観察して欲しいですね。
(レポート/インタビュー:編集A)
