料理の味はさまざまな化学反応によって決定されます。その原理を知ることで、自分で作る料理はより美味しくなり、他の人が作った料理を深く楽しむことが可能になります。
本書『Cooking for Geeks』は、ギーク、エンジニア、プログラマのために書かれた料理の基本を学ぶ書籍です。食材の味と風味の組み合わせ方から、熱の加え方の違いが食材に与える影響、またパンやお菓子にとって最も重要な空気を含ませる方法など、料理の科学的な仕組みを詳細に解説し、さらなる応用や独自の新しいアイデアを生み出すための基礎を提供します。
さらに簡単なものから本格派まで100を超えるレシピと、科学者、シェフ、フードブロガーなど21人のインタビューを掲載。「モダニスト料理」または「分子ガストロノミー」といった新しい料理の考え方や、食材の温度を精密にコントロールする「真空調理法」など、新しい調理法も紹介します。
Cooking for Geeks
―料理の科学と実践レシピ
Jeff Potter 著、水原 文 訳
- TOPICS
- Make/Electronics/DIY
- 発行年月日
- 2011年09月
- PRINT LENGTH
- 424
- ISBN
- 978-4-87311-509-2
- 原書
- Cooking for Geeks
- FORMAT
目次
まえがき 1.ハロー、キッチン! ハッカーのように考える 機能的固着 栄養について簡単に 初心者のためのヒント レシピを選ぶ 行間を読む 自分のために作る料理 人のために作る料理 2.キッチンの初期化 キッチンへのアプローチ 計器の調整 材料を準備する キッチン用品 最低限必要なもの 一般的なキッチン用品 キッチンの整理 O(1)(定数時間)での検索 機能によるグループ分け 収納容器の均一化 カウンターのレイアウト キッチンの不用品整理 キッチン用品のプレゼント 3.入力の選択:風味と食材 匂い+味=風味 味(味覚) 匂い(嗅覚) 味:苦味、塩味、酸味、甘味、うま味、その他 苦味 塩味 酸味 甘味 うま味 その他 味と匂いの組み合わせ 適応と実験の手法 地域的・伝統的な手法 米、小麦、穀物で作った粥 季節的な手法 解析的な手法 4.時間と温度:料理の主要変数 調理=時間×温度 熱の伝達と料理の仕上がり 熱を伝える方法 食中毒とその予防法 細菌による食中毒を防ぐには 寄生虫による食中毒を防ぐには 調理における重要な温度 104°F / 40°Cおよび122°F / 50°C: 魚や肉に含まれるタンパク質が変性し始める 144°F / 62°C:卵が固まり始める 154°F / 68°C:I型コラーゲンが変性する 158°F / 70°C:植物性デンプンが分解する 310°F / 154°C:メイラード反応が顕著に現れる 356°F / 180°C:糖が明確にカラメル化する 5.空気:焼き菓子作りの重要変数 グルテン 生物学的な方法 酵母 化学的な方法 重曹 ベーキングパウダー 機械的な方法 卵白 卵黄 ホイップクリーム 6.食品添加物の使い方 伝統的な食品添加物 塩 砂糖 酸と塩基 アルコール 工業生産された化学物質 Eナンバー:食品添加物の十進分類法 コロイド ゲルを作る:デンプン、カラギーナン、寒天、そしてアルギン酸ナトリウム 変わった方法でものを溶かす:メチルセルロースとマルトデキストリン 口の中で「溶ける」:マルトデキストリン フォームを作る:レシチン アンチシュガー:ラクチゾール 肉の接着剤:トランスグルタミナーゼ 燻製液:精製されたスモーク 7.ハードウェアで遊ぶ 真空調理法 食中毒と真空調理法 真空調理法のハードウェア 真空調理法による調理 業務用のハードウェアとテクニック ろ過 クリームホイッパー 冷たさで「調理」する:液体窒素とドライアイス (非常な)高熱で調理する [付録]アレルギーと料理 著者あとがき 訳者あとがき 索引 レシピ 朝食 ホットケーキ 30分かけて作るスクランブルエッグ 固ゆで卵 オーブンで作るポーチドエッグ 60分かけて作るゆで卵 イーストワッフル バターミルクホットケーキ ティム・オライリーのスコーンのレシピ ポップオーバー 飲み物 ホットチョコレート オアハカのホットチョコレート ジンジャーレモンソーダ 油脂洗浄アルコール:バター風味のラム、ベーコン風味のバーボン ジン、セージ、そしてグレープフルーツジュースで作るセージラッシュ リーガンのオレンジビターズNo. 「1万ドルのジントニック」の簡単で安価なバージョン パン こねないパン パンの伝統的な作り方 こねないピザ生地 イーストを使わないピザ生地 前菜と付け合せ フムス 焼きムール貝 マカロニチーズ カテリーナ・フェイクのローストポテト、にんにくとローズマリー添え いかのブルスケッタ かんたん蒸しアスパラガス 葉物野菜のソテー 野菜の網焼き さつまいも「フライ」の網焼き ローズマリー風味のマッシュポテト にんじんのソテー フライパンで作るフライドポテト グラブラックス 帆立のセビーチェ 帆立のベーコン巻き サラダ すいかとフェタチーズのサラダ トマトとバジルとモッツァレラのサラダ ローストした赤とキャンディストライプのビートサラダ、アーモンドフラン、 アメリカンチェリーのコンポート、オッソー・イラティチーズ添え スープ ガーデンスープ レモンとレンズ豆のスープ ヤムいもとポロねぎのスープ バターナット・スカッシュとリンゴとVadouvanのスープ かんたんビーフシチュー ガスパチョ(夏のスープ) バターナット・スカッシュのスープ(秋のスープ) 白いんげん豆とにんにくのスープ(冬のスープ) スイートコーン添えミソスープ ドリップフィルターで作るコンソメ ソースとマリネ ベシャメルソース(ホワイトソース) ヴルーテソース かんたんラビオリソース かんたんギリシャ風マリネ液 かんたん日本風マリネ液 しょうが醤油のマリネ かんたんにできる白ワインとチーズのソース グレイビー スクランブルエッグのフォーム メインディッシュ 鴨のコンフィソース レモン風味のキヌアとスキャンピのアスパラガス添え 魚のグリルのバイユーソースまたはマスタードソース添え 米粥 フライパンで焼く簡単ステーキ かんたんチーズバーガー サーモンのオリーブオイル煮 マグロの塩クミン焼き じっくり調理したショートリブ 鴨のコンフィ バタフライチキンのあぶり焼き 帆立のバター焼き ポークチョップのチェダーチーズとポブラノペッパー詰め 魚の塩釜焼き スモア・アイスクリーム オーブンで作るバーベキューリブ ビーフステーキ 48時間かけて調理するブリスケット デザート スパイスクッキー かんたんクレープ なしのソルベ しょうがシロップ なしの赤ワイン煮 カラメルソース カラメル化したホワイトチョコレート ブール・ノワゼット・アイスクリーム かんたんパイ生地 ジンジャーブレッドクッキー ボウルひとつで作るチョコレートケーキ かんたんにできるチョコレートガナッシュのフロスティング 平均値のチョコレートチップクッキー パンプキンケーキ メレンゲクッキー フレンチメレンゲ イタリアンメレンゲ ポートワイン入りチョコレートケーキ ザバリオーネ(サバイヨン) ストロベリー(またはラズベリー)のスフレ オリジナルティラミス シンプルティラミス オレンジの皮の粉砂糖 かんたんライムマーマレード レモンメレンゲパイ チョコレートパンナコッタ ラム・スクリュードライバー・ゼリー ホット・マシュマロ スモア・アイスクリーム チョコレートアーモンドバー チョコレートムース 30秒で作るチョコレートケーキ ココア・ゴールドシュレーガー・アイスクリーム クインのクレームブリュレ 料理の部品と材料 ヨーグルト セイタン プリザーブドレモン 砂糖マドラー かんたんライムマーマレード モッツァレラチーズ グリーンオリーブ バニラエキス モッツァレラチーズの球化 粉末焦がしバター フルーツジュースのフォーム 甘くないメレンゲ 基本のスープストック ドリップフィルターで作るコンソメ インタビュー ブライアン・ワンシンク 料理スタイルについて モーリン・エバンス Twitterレシピについて リディア・ウォルシン 料理教室について アダム・サヴェッジ 科学テストについて バック・レイパー 包丁について アダム・ライド キッチン用品とレシピについて ジム・クラーク 飲み物の取り合わせについて ゲイル・ヴァンス・シヴィル 味と匂いについて バージニア・ウテルモーレン 味覚について ジーニ・ジャーディン ローカルフードについて カテリーナ・フェイク ローストポテトについて ティム・ウィークマン ビートサラダについて ハロルド・マギー 食品のミステリーを解くことについて ダグ・パウエル 食品安全について アキ・カモザワとアレックス・トールボット スイートコーン添えみそスープについて マイケル・ラスコニス パティシエについて マーチン・ラーチ キッチンの化学について ジェフ・バラサーノ ピザについて メグ・ホーリハン 中間値チョコレートチップクッキーについて ティム・オライリー スコーンとジャムについて マイケル・チュー ティラミスについて デビッド・レボビッツ アメリカ料理について キャロライン・ジョン プリザーブドレモンについて エルヴェ・ティス 分子ガストロノミーについて リンダ・アンクティル インスピレーションについて アン・バレット 食感について ダグラス・ボールドウィン 真空調理法について デイブ・アーノルド 業務用ハードウェアについて ウィンデル・オスケイとレノア・ハドマン 感電ホットドッグとAppleパイ ネイサン・ミアボルド モダニスト料理について