データ保護完全ガイド

―あらゆるデータの保全と回復を可能にする

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TOPICS
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発行年月日
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408
ISBN
978-4-8144-0055-3
原書
Modern Data Protection
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本書には、バックアップ、アーカイブ、リストア、リトリーブ、それらを行う上で用いられる手法、ソフトウェア、サービス、バックアップとアーカイブを保存する際に使用されるハードウェアなど、データ保護に関して必要な知識が全て詰まっています。この20年間に現れた新技術についても触れ、従来のバックアップから最新のIT技術までそれぞれの良い点と悪い点を理解することができます。「バックアップとアーカイブの違い」「テープがあるべき場所」「Microsoft 365やSalesforceのようなSaaS製品をバックアップすべきか」といったバックアップ業界で議論される多くのテーマにも決着をつけています。データ保護に関する決定を下すための重要な基本概念を学べる1冊です。

目次

訳者まえがき
序文
はじめに

1章 データへのリスク:我々はなぜバックアップするのか
    1.1 人災
        1.1.1 事故
        1.1.2 悪いコード
        1.1.3 悪意ある攻撃
        1.1.4 テロリズム
        1.1.5 電子攻撃
        1.1.6 ランサムウェア
        1.1.7 内部脅威
    1.2 機器障害またはシステム障害
        1.2.1 停電
        1.2.2 クラウドはない
        1.2.3 システム障害
    1.3 自然災害
        1.3.1 浸水・洪水
        1.3.2 火災
        1.3.3 地震
        1.3.4 ハリケーン、台風、サイクロン
        1.3.5 竜巻
        1.3.6 シンクホール(地盤陥没)
    1.4 まとめ

2章 SLAを決めるまでにすべきこと
    2.1 あなたが所属する企業は何をするところ?
    2.2 フレームワークを構築する
        2.2.1 ドキュメントテンプレート
        2.2.2 審査/諮問委員会
    2.3 要件の収集
        2.3.1 RPO、RTOとは何か
        2.3.2 専門家(SME)を見つけよう
        2.3.3 要件の募集
        2.3.4 要件をレビューする
    2.4 システムを設計し構築する
        2.4.1 複数の設計を立案する
        2.4.2 設計レビュー
        2.4.3 システムの選択と構築
    2.5 新システムのドキュメント化と実装
        2.5.1 運用責任の定義
        2.5.2 運用レビューとドキュメント化
        2.5.3 ドキュメント化は素晴らしい
        2.5.4 手順書
        2.5.5 新システムの実装
    2.6 まとめ

3章 バックアップとアーカイブは全く別物
    3.1 始める前に
    3.2 バックアップとは何か
        3.2.1 「コピー」
        3.2.2 「オリジナルから離して保存」
        3.2.3 「リストア(戻し)が目的」
        3.2.4 リストアとは何か
        3.2.5 リストアの仕組み
        3.2.6 3-2-1ルール
    3.3 アーカイブとは何か
        3.3.1 参照としての使用
        3.3.2 追加メタデータの保存
        3.3.3 リトリーブとは何か
    3.4 バックアップとアーカイブデータの保護
        3.4.1 暗号化
        3.4.2 エアギャップ
        3.4.3 不変性
    3.5 まとめ

4章 バックアップとリカバリの基本
    4.1 リカバリテスト
    4.2 バックアップレベル
        4.2.1 従来型フルバックアップ
        4.2.2 従来型インクリメンタルバックアップ
        4.2.3 バックアップレベルは大事か?
    4.3 指標
        4.3.1 リカバリ指標
        4.3.2 容量指標
        4.3.3 バックアップウィンドウ
        4.3.4 バックアップとリカバリの成功と失敗
        4.3.5 保管期間
        4.3.6 指標の活用
    4.4 バックアップとアーカイブの俗説
    4.5 アイテムレベルバックアップ vs. イメージレベルバックアップ
        4.5.1 アイテムレベルバックアップ
        4.5.2 イメージレベルバックアップ
        4.5.3 イメージレベルバックアップからのファイルレベルリカバリ
        4.5.4 イメージレベルバックアップとファイルレベルバックアップを組み合わせる
    4.6 バックアップ選択方法
        4.6.1 選択的包含(インクルージョン) vs. 選択的排除(エクスクルージョン)
        4.6.2 タグベースの包含とフォルダベースの包含
    4.7 まとめ

5章 データ保護にディスクと重複排除を使う
    5.1 重複排除
        5.1.1 重複排除で何ができるのか?
        5.1.2 重複排除の仕組み
        5.1.3 ターゲット重複排除
        5.1.4 ソース重複排除
        5.1.5 ターゲット重複排除 vs. ソース重複排除
        5.1.6 ハイブリッド重複排除
        5.1.7 最適の重複排除を選択する
    5.2 バックアップシステムでディスクを使う
        5.2.1 ディスクキャッシュ
        5.2.2 D2D2T(Disk-to-Disk-to-Tape)
        5.2.3 D2D2D(Disk-to-Disk-to-Disk)
        5.2.4 D2C(Direct-to-Cloud)
        5.2.5 D2D2C(Disk-to-Disk-to-Cloud)
    5.3 リカバリの概念
        5.3.1 イメージリカバリ
        5.3.2 ファイルレベルリカバリ
        5.3.3 インスタントリカバリ
        5.3.4 リカバリタイプを選択する
    5.4 まとめ

6章 従来型データソース
    6.1 物理サーバ
        6.1.1 標準的バックアップ
        6.1.2 ベアメタルバックアップ
        6.1.3 NASのバックアップ
    6.2 仮想サーバ
        6.2.1 VMレベルバックアップ
        6.2.2 VSSとは何か?
        6.2.3 ハイパーバイザに特化したバックアップ
    6.3 デスクトップPCとラップトップPC
        6.3.1 キャッシュとしてのラップトップPC
        6.3.2 普通のデスクトップPCやラップトップPCの使われ方
        6.3.3 デスクトップPCとラップトップPCのバックアップ選択肢
    6.4 モバイル機器
        6.4.1 クラウド同期
        6.4.2 物理同期
        6.4.3 モバイル機器のバックアップ
        6.4.4 モバイル機器管理(MDM)
    6.5 まとめ

7章 データベースを保護する
    7.1 データベースデリバリモデル
        7.1.1 従来型データベースソフトウェア
        7.1.2 PaaS
        7.1.3 サーバレスデータベース
    7.2 データベースモデル
    7.3 整合性モデル
        7.3.1 データセンターで稼働する従来型データベース
        7.3.2 PaaSデータベースとサーバレスデータベース
    7.4 従来型データベースの用語
        7.4.1 インスタンス
        7.4.2 データベース
        7.4.3 テーブル
        7.4.4 インデックス
        7.4.5 行(ロー)
        7.4.6 属性
        7.4.7 データファイル
        7.4.8 テーブルスペース
        7.4.9 パーティション
        7.4.10 マスターファイル
        7.4.11 トランザクション
        7.4.12 トランザクションログ
    7.5 従来型方式で提供されたデータベースをバックアップする
        7.5.1 コールドバックアップ
        7.5.2 レプリカ分割
        7.5.3 ホットバックアップモード
        7.5.4 スナップ&スイープ
        7.5.5 ダンプ&スイープ
        7.5.6 ストリーム・トゥ・バックアップ製品
        7.5.7 トランザクションログバックアップ
        7.5.8 マスターファイル
    7.6 PaaSデータベースとサーバレスデータベースをバックアップする
        7.6.1 ダンプ&スイープ
        7.6.2 統合型バックアップ・アズ・ア・サービス
    7.7 従来型データベースのリカバリ
    7.8 新データベースのリカバリ
    7.9 まとめ

8章 最新のデータソース
    8.1 パブリッククラウド
        8.1.1 インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス(IaaS)
        8.1.2 プラットフォーム・アズ・ア・サービス(PaaS)
        8.1.3 サーバレスサービス
        8.1.4 ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)
        8.1.5 クラウドを保護するのはあなただ
    8.2 ハイブリッドクラウド構成
        8.2.1 NFS/SMBゲートウェイ
        8.2.2 箱の中のクラウド
    8.3 DockerとKubernetes
        8.3.1 コンテナはどのようにバックアップを破壊するのか
        8.3.2 Dockerfile
        8.3.3 Dockerイメージ
        8.3.4 Kubernetes etcd
        8.3.5 永続ボリューム
        8.3.6 データベース
        8.3.7 Kubernetes:新たな道
    8.4 モノのインターネット(IoT)
    8.5 バックアップの意思決定
        8.5.1 企業にとっての重大性
        8.5.2 ソースを考慮する
    8.6 まとめ

9章 バックアップとリカバリソフトウェアの方法
    9.1 全てバックアップと呼んでいいのか?
    9.2 従来型リストアをサポートするバックアップ方法
        9.2.1 マルチプレキシング
        9.2.2 従来型フルバックアップとインクリメンタルバックアップ
        9.2.3 ファイルレベルのインクリメンタルフォーエバー
        9.2.4 ブロックレベルのインクリメンタルフォーエバー
        9.2.5 ソース重複排除
    9.3 インスタントリカバリ機能をサポートしているバックアップ方法
        9.3.1 レプリケーション
        9.3.2 継続的データ保護(CDP)
        9.3.3 スナップショット
        9.3.4 準継続的データ保護(ニアCDP)
        9.3.5 コピーデータ管理
        9.3.6 インスタントリカバリ機能を持つその他のソフトウェア
    9.4 バックアップの用途を広げる
    9.5 バックアップの方法を決定する
        9.5.1 今あるものは、ニーズを満たしているか?
        9.5.2 様々な方式のメリットとデメリット
        9.5.3 一体型ソリューション
    9.6 まとめ

10章 アーカイブソフトウェアの方法
    10.1 アーカイブを掘り下げる
    10.2 リトリーブ vs. リストア
    10.3 アーカイブシステムの種類
        10.3.1 従来型バッチアーカイブ
        10.3.2 リアルタイムアーカイブ
        10.3.3 HSM型アーカイブ
    10.4 アーカイブシステムの決定
        10.4.1 アーカイブシステムは必要か?
        10.4.2 要件
    10.5 まとめ

11章 ディザスタリカバリの方法
    11.1 ディザスタリカバリが最優先になった
    11.2 ランサムウェアが全てを変えた
    11.3 ディザスタリカバリの概要
    11.4 DRプランの中身は?
        11.4.1 テープの箱はDRプランではない
        11.4.2 レプリケートされた重複排除アプライアンスはいいとは言えない
        11.4.3 全てはRTAのために
    11.5 リカバリサイトの構築
        11.5.1 DRサイトを自作する
        11.5.2 リカバリサイト・アズ・ア・サービス
        11.5.3 パブリッククラウドはDRのために生まれた
    11.6 DRサイトを常に最新に保つ
        11.6.1 コールドサイト、ホットサイト、ウォームサイト
        11.6.2 ホット、ウォーム、コールドの選択
        11.6.3 リカバリメカニズム
    11.7 ソフトウェアかサービスか
        11.7.1 商用DRソフトウェア
        11.7.2 DRaaS
        11.7.3 シングルベンダ製品かマルチベンダ製品か
    11.8 プランの選択
    11.9 DR手順書の作成
        11.9.1 手順書の目標
        11.9.2 概要
        11.9.3 技術の棚卸
        11.9.4 連絡先情報
        11.9.5 手順
        11.9.6 エスカレーションによる例外処理
    11.10 まとめ

12章 データ保護ターゲット
    12.1 テープドライブ
        12.1.1 テープが得意とすること
        12.1.2 テープが苦手なこと
        12.1.3 どうしてこんなことになったのか?
        12.1.4 テープドライブ技術
    12.2 光学メディア
    12.3 外付けハードディスク
    12.4 標準ディスクアレイ
    12.5 オブジェクトストレージ
    12.6 ターゲット重複排除
        12.6.1 仮想テープライブラリ
        12.6.2 NASアプライアンス
    12.7 パブリッククラウドストレージ
    12.8 バックアップターゲットの選択と使用
        12.8.1 今あるものの性能を最適化する
        12.8.2 より適切なデバイスを選択する
    12.9 まとめ

13章 商用データ保護製品の課題
    13.1 バックアップの歴史
    13.2 商用バックアップソリューションの課題
        13.2.1 バックアップシステムのサイジング
        13.2.2 バックアップサーバのOSメンテナンス
        13.2.3 バックアップソフトウェアのメンテナンス
        13.2.4 複数のベンダを管理する
        13.2.5 DR用に別システムを持つ
        13.2.6 e-discovery用に別システムを持つ
        13.2.7 テープ関連の課題
        13.2.8 ディスクにまつわる課題
        13.2.9 大規模な先行投資
        13.2.10 オーバープロビジョニングが必要
        13.2.11 スケールアップが難しい
    13.3 バックアップ製品を変更する難しさ
        13.3.1 期限切れにする
        13.3.2 サービスを利用する
        13.3.3 リストアとバックアップ
    13.4 まとめ

14章 従来型データ保護ソリューション
    14.1 製品名は挙げない
    14.2 従来型バックアップソリューション
        14.2.1 従来型バックアップの長所
        14.2.2 従来型バックアップの課題
        14.2.3 分析
    14.3 ターゲット重複排除バックアップアプライアンス
        14.3.1 ターゲット重複排除の長所
        14.3.2 ターゲット重複排除の課題
        14.3.3 分析
    14.4 まとめ

15章 最新データ保護ソリューション
    15.1 仮想化セントリックのソリューション
        15.1.1 仮想化セントリックソリューションの長所
        15.1.2 仮想化セントリックバックアップの課題
        15.1.3 分析
    15.2 ハイパーコンバージドバックアップアプライアンス
        15.2.1 ハイパーコンバージドバックアップアプライアンスの長所
        15.2.2 HCBAの課題
        15.2.3 分析
    15.3 データプロテクション・アズ・ア・サービス(DPaaS)
        15.3.1 DPaaSの長所
        15.3.2 DPaaSの課題
        15.3.3 分析
    15.4 フルマネージドサービスプロバイダ
        15.4.1 MSPの長所
        15.4.2 MSPの課題
        15.4.3 分析
    15.5 市場への対応
        15.5.1 従来型バックアップ用アプライアンス
        15.5.2 サブスクリプション価格
        15.5.3 クラウドへの対応
    15.6 まとめ

16章 バックアップシステムのリプレースまたはアップグレード
    16.1 どのソリューションが最適なのか?
    16.2 あなたの責任
    16.3 何かをする前に
        16.3.1 これがあなたのバックアップシステムだ
        16.3.2 取得コストだけでなく、TCOを考慮する
    16.4 ソリューションの選択
        16.4.1 決め手を見つける
        16.4.2 使いやすさを優先する
        16.4.3 スケーラビリティを優先する
        16.4.4 未来志向を優先する
    16.5 まとめ

索引