
『バイオインフォマティクスデータスキル ―オープンソースツールを使ったロバストで再現性のある研究』
- Vince Buffalo 著、片山 俊明、川島 秀一、鈴木 治夫、山本 泰智 監訳、酒匂 寛、山村 吉信 訳
- 2020年9月19日発売予定
- 560ページ
- ISBN978-4-87311-863-5
- 定価4,840円(税込)
バイオインフォマティクス(生命情報科学)とは、コンピュータによる情報解析の手法を生物学の問題に応用する学問のことを指します。本書は、基本的なプログラミングに関する知識を持ったバイオ研究者を対象に、“ロバストで再現性のある研究”のため、複雑で大規模な配列データから意味を抽出し、探索するための技術を解説します。データを処理する方法としてPython、R、Gitなどのオープンソースツールを用いるため、次世代のデータにも適用できます。三部構成となっており、第Ⅰ部ではバイオインフォマティクスの根本的な考え方や学び方、第Ⅱ部ではプロジェクトを始めるための基本的スキル、第Ⅲ部では実践編としてツールを使ってどのようにデータを処理するかを学ぶことができます。近年、ニーズが高まりつつあるバイオ分野において不可欠なデータ処理技術のすべてがこの一冊に詰まっています。
本書の表紙に掲載されている動物は、ヨーロピアンハムスター(Cricetus cricetus)である。ユーラシアまたはクロハラ(黒腹)ハムスターとしても知られているこの種は、ペットとして飼われているドワーフハムスターよりもはるかに大きい。ヨーロピアンハムスターは、ベルギー、ロシア、ルーマニア、およびその間の国々の低い農地に生息している。夜行性の種として、ヨーロピアンハムスターはその複雑な巣穴の部屋の1つで、眠って1日を過ごすことを好んでいる。夜になると、彼らはタネ、マメ、根菜、昆虫を探しに出て行く。弾力性のある頬袋を使用して、餌を巣穴に持ち帰り、特別な保管室に入れる。こうした保管室はとても大きくなることがあり、最大65グラムの食料を保存することができる。10月から3月まで、ヨーロピアンハムスターは冬眠し、5~7日ごとに目を覚まして保管室の餌を食べる。冬眠が終わると、ハムスターは仔を産み育てる。わずか20日間の妊娠期間で3~15匹の仔が生まれ、母親と一緒に3週間過ごす。ヨーロピアンハムスターの個体数は全体としては問題がないものの、一部の国では絶滅の危機に瀕していると考えられている。2011年、ルクセンブルクの司法裁判所は、フランスがヨーロピアンハムスターをより適切に保護するために、農業および都市化政策を調整するか、さもなければ最大2460万ドル(約26億円)の罰金を支払うことを決定した。
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