
『Pythonによる地理空間データ分析 ―例題で学ぶロケーションインテリジェンス』
- Bonny P. McClain 著、廣川 類 訳
- 2023年9月20日発売予定
- 272ページ(予定)
- ISBN978-4-8144-0032-4
- 定価3,740円(税込)
地理空間データ分析は、地図や道路などのオープンな情報を分析することで、渋滞予測やナビゲーションなどの有用な情報を得る強力な手段です。さらに、衛星に搭載された各種のセンサーによる画像や国勢調査の情報などを組み合わせることにより、森林破壊や人種差別問題などの社会的課題に対する知見を得る「ロケーションインテリジェンス」として活用することができます。本書は、地理空間データ分析に必要な基本的な知識―GIS、データの種類、空間統計学、可視化技術などを紹介し、公開データとJupyter Notebookで提供されているさまざまな社会課題に関するサンプルコードと解説、QGISなどのオープンなツールを利用して実践的に理解を深めることができる一冊です。
表紙の動物は、ダイヤモンドパイソン(学名Morelia spilota spilota、英語名diamond python)です。ダイヤモンドパイソンは、オーストラリア南東部に生息するカーペットパイソンの亜種です。オーストラリアのビクトリア州やニューサウスウェールズ州の海岸付近だけでなく、低草原地帯、森林、荒地、さらには都市部や郊外に生息しています。また、壁をよじ登れること、模様が保護色の役目をすることから、屋根裏、壁面、垂木、家屋の屋根などをすみかにすることもあります。
ダイヤモンドパイソンの体長は3メートル近くになり、ヘビの中では中型から大型にあたります。寿命は最長で20年と言われています。滑らかで光沢のある鱗が作る、背中に沿って並んだダイヤ型の模様が名前の由来となっています。体色は、ほとんどが黒または濃いオリーブグリーンで、その中にわずかに明るい斑点(濃い縁取りのある明るい黄色の斑点)があります。毒はありませんが、ネズミ、ネズミ、ポッサム、鳥、トカゲ、カエルなどの獲物を締め付け、丸呑みにします。9月から10月にかけての繁殖期には、メスは一度に54個の卵を産み、55日間の抱卵期間中、メスは卵を守り続けます。
ダイヤモンドパイソンの成蛇が捕食されることはほとんどありませんが、幼蛇は猛禽類、ネコ、イヌ、他のヘビ、トカゲなどに捕食されることがあります。また、ダイヤモンドパイソンを含むカーペットパイソン種は、生息地の減少にも脅かされています。IUCNのレッドリストはカーペットパイソンを「Least Concern(軽度懸念)」種に指定しており、亜種であるダイヤモンドパイソンは別途保全状況を評価されていません。オライリーの表紙を飾る動物の多くは絶滅の危機に瀕していますが、いずれも世界にとって重要な動物です。
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