セキュリティの神話
- John Viega 著、葛野 弘樹 監訳、夏目 大 訳
- 2010年04月 発行
- 304ページ
- ISBN978-4-87311-451-4
- フォーマット PDF
- 原書: The Myths of Security
内容
McAfeeの前副社長で、現SaaS部門CTOである著者が、ITセキュリティ産業に長年携ってきた経験を元につづった本。ウイルスやフィッシングから、クラウドや仮想化まで、コンピュータに対するさまざまな攻撃の手口を記し、攻撃への対抗策を考察する。本来攻撃を防ぎ、対策を講じるはずの「ITセキュリティ産業」の人たちが、結果的にかえってユーザを危険にさらしていることや、ユーザが正しい防御策と信じている事柄の危険性を指摘し、ITセキュリティの真の姿を明らかにする。
目次
序文 はじめに 1章 壊れたセキュリティ業界 2章 セキュリティへの関心は低い 3章 「自分だけは安全」ということはない 4章 「おいしい」コンピュータ犯罪 5章 セキュリティソフトウェアは役立つのか 6章 Microsoftは脅威ではない 7章 Googleは邪悪? 8章 アンチウイルスソフトウェアが(十分には)役立たない理由 9章 アンチウイルスソフトウェアが遅い理由 10章 インターネットにつないだら4分で感染する? 11章 パーソナルファイアウォールが抱える問題 12章 欲しいのは「アンチウイルス」 13章 侵入検知/防止システムが使えない理由 14章 ホスト侵入防止システム(HIPS)の問題 15章 フィッシングは儲からない? 16章 Schneier教の信者へのメッセージ 17章 セキュリティに詳しくない家族や友人へのアドバイス 18章 善意のベンダの製品が「インチキ」ということもある 19章 世界はそれほど危険な場所か 20章 Macは本当に安全か 21章 携帯電話は安全か 22章 アンチウイルスベンダは自らウイルスを作っているか? 23章 パッカー問題 24章 オープンかクローズドか 25章 SiteAdvisorは他に類を見ないサービス 26章 なりすまし犯罪への有効な対策 27章 仮想化は銀の弾丸か 28章 セキュリティホールはなくせる? 29章 セキュリティとコスト 30章 「責任ある開示」は無責任 31章 MITM攻撃は神話? 32章 PKIへの攻撃 33章 HTTPSは排除すべし 34章 CAPTCHAのトレードオフ 35章 パスワードはなくならない 36章 スパムはもう問題ではない? 37章 より良い認証システムとは 38章 クラウドのセキュリティ 39章 アンチウイルスソフトウェアの未来(AV 2.0) 40章 VPNは危険? 41章 使い勝手とセキュリティ プライバシー 42章 個人情報 匿名性 43章 パッチを早く行き渡らせるには セキュリティの業界は「オープン」? 44章 セキュリティ業界 研究者とビジネス 電子ロック 45章 フィジカルセキュリティ 社会インフラの安全性 エピローグ 監訳者あとがき 索引