Interview and Report

Keith Peters、日本での休日と知識の源泉について語る

|
keith_peters.jpg

「神の書」として知られる『ActionScript 3.0 アニメーション』の著者、Keith Peters氏の最新作『詳解 ActionScript 3.0アニメーション――衝突判定・AI・3DからピクセルシェーダまでFlash上級テクニック』が、1月23日、ついにオライリー・ジャパンから発売されました。発売がアナウンスされた直後、なんと予約だけでAmazon.co.jpのPC書ランキング入りを果たすなど、ActionScriptユーザーの熱い注目を集めています。 昨年11月に来日された際には、オライリー・ジャパンのオフィスにも立ち寄っていただきました(写真はその際のものです。Keithさんの左胸に注目!)。とても物静かで真摯なお人柄に、オライリーのスタッフも一目でファンになってしまいました。
今回、この『詳解 ActionScript 3.0アニメーション』刊行に先立って、Keithさんにメールインタビューを行いました。Keithさんのプライベートから、「神の書」と呼ばれるほどの書籍を書くまでに読んできた書籍や学習法などについてお話していただいております。

Q. 『ActionScript 3.0 アニメーション』の冒頭「日本語版に寄せて」では、よく日本を訪れると書かれていますが、お気に入りの場所はありますか?

私たちはいつも桑名市にある妻の実家に滞在しています。(妻の)実家は山々と水田に近い田園地帯にあります。そこはとても落ち着いた、のどかな場所で、第二の故郷と言える場所です。私たちは桑名を訪れるたびに、周辺の面白そうな場所に日帰りで旅行にでかけます。愉快な場所のひとつは伊賀流忍者博物館です。また伊勢神宮にも行きました。ここは私にとってとてもエキサイティングな場所です。日本の文化と歴史にとって重要な場所だからです。私は二度ほど東京を訪れたこともあります。もちろん、とても楽しかったですよ。

Q. 日本のAS3コミュニティで、Keithさんの前著は「神の書」と呼ばれているのですが、そのことについてどう思われますか?

keith_peters_backshot.jpgええっ、それは知らなかった。多くの人達がこの本が役に立つと思ってくれたわけだから、とても誇らしいです。でも本にも書いてありますが、この本に書かれているテクニックは私自身が考案したものではありません。私はいろいろな人々が、コンピュータグラフィックやゲームプログラミングの異なる分野で長い間使われてきた、さまざまなテクニックを集めただけなのです。

Q. (特に技術分野での)愛読書を教えて下さい。

ActionScriptを学び始めた時には、Colin Moockの"ActionScript, the Definitive Guide"が大切な1冊でした(改訂版の"ActionScript for Flash MX: The Definitive Guide, Second Edition"が『ActionScript 第2版 VOLUME 1』『ActionScript 第2版 VOLUME 2』の2分冊でオライリー・ジャパン刊。現在は品切)。これはリファレンス用の書籍ですが、隅から隅まで読みました。残念ながら、この書籍はAS3向けのものではありません。しかしColinは"Essential ActionScript 3.0"(日本語版は『詳説 ActionScript 3.0』オライリー・ジャパン刊)を出版していますね。もう1冊が"Macromedia Flash: Super Samurai"(Peachpit Press刊)で、特にJobe Makarが書いた章です。彼は物理的な公式と原理を概説していて、私はそれを今でも使っています。この本は古いAS1の本ですが、もし今でも読む機会があれば、素晴らしい発見があるでしょう。

Q. 今回の書籍には、しっかりした理論と高い実践性が共存していると思うのですが、どうやってこれらの知識を身につけられたのですか?

9784873114378_m.gif 最初に刺激されたFlashの作品は、現実の物理学に基づいて(物体が)回転するものでした。私はこれを自分で再実装してみました。私はそのリアルさに興奮し、もっとやってみたいと思ったのです。
何年もの間、さまざまなエフェクトがどのようにできているのか調べました。そしてその時々に、新しい公式や法則を見出したのです。私はそれらの公式や法則がどのように使えるのかを実験し、さらに面白くて複雑な動きを実現するため、過去に学んだ別のものと結びつけたのです。
私が多くの知識を身につけられた唯一の理由は、それらをとても面白いもの、もっともっと学びたいものであると思えた事だと思います。いろいろな人が、私の書いたものは明快でわかりやすいと言ってくれます。私にはそれが何故かはわかりません。もしかしたら、私が書籍で取り上げているほとんどの分野で、専門家ではないからかもしれません。私は専門家だけにしか理解できないような複雑な書き方をしようとは思わないのです。私は読者は自分と同じだと思っています。だからどんな風に書いたら良いのかがわかれば、それは読者も同じだと思っています。

ありがとうございました。

アーカイブ