インターネットが社会に登場した頃と同様に、オンライン上のプライバシーに関する議論が再び高まっています。
本書は、ビッグデータの一般化によってもたらされるプライバシーへのリスクを考えるべく、「プライバシーとはどのようなものか?」「プライバシー保護はどのように行われてきたか?」「ビッグデータによってプライバシーを侵す(侵される)のは誰か?」「我々はどのようにふるまうべきか?」といった内容を、世界の各地域における事例を多数紹介しながら概説する書籍です。
コンパクトな分量ながら豊富な実例、事例を紹介し、ビッグデータとプライバシーを考える上での良いリンク集にもなっています。なお本書はEbookのみの販売となります。
ビッグデータとプライバシー
Terence Craig, Mary E.Ludloff 著、後藤厚宏 監訳、高崎拓哉、株式会社トップスタジオ 訳
- TOPICS
- Database
- 発行年月日
- 2013年08月
- ISBN
- 978-4-87311-613-6
- 原書
- Privacy and Big Data
- FORMAT
目次
まえがき
1章 パーフェクト・ストーム
鏡(Looking Glass)の国へ
ビッグデータ時代へようこそ
パズルのピースから全体像へ――未来とは今のことである
広告は狼男か
ビッグデータ時代とビッグブラザー
クロスロードにて――「プライバシー」対「安全」
参考文献
2章 デジタル時代のプライバシーの権利
デジタル時代のプライバシーの定義
米国のプライバシー:干渉されない権利
ヨーロッパのプライバシー:名誉と尊厳
プライバシーを見通すプリズム
国境なきプライバシー
価値の衝突
ネットワーク化したプライバシー:「わたし」対「わたしたち」
参考文献
3章 規制者
デジタルプライバシー規制のこれまで
規制のモデル――優遇と冷遇
米国の規制モデル――ボトムアップ型アプローチ
欧州連合のモデル――トップダウン型アプローチ
その他各国のプライバシー法の概況
プライバシーと安全・治安
データは死なない
無防備なままでいないために
参考文献
4章 プレイヤー
プレイヤーの種類
オンライン広告短史
知的財産権、トラステッドコンピューティング、プライバシー
瀬戸際へ追いこまれるプライバシー
かつてない情報入手と、かつてないプライバシーの侵害
ランプからジーニーを出す――取り返しのつかない状況に陥る
プライバシーの名の下の保護者
プライバシー経済の高まり
プレーし続けるプレイヤー、失われ続けるプライバシー
参考文献
5章 まとめ――すべてを理解すること
問題の中心:コモディティと権利
誰もがつながっている
安全・治安と引き替えに、どこまでを差し出すか
データの真実:ひとたび外へ出せば管理は難しい
一巡して元の場所へ
参考文献
付録A おわりに
Terenceの視点
Maryの視点