Being Geek

―ギークであり続けるためのキャリア戦略

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TOPICS
Business/Essay
発行年月日
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368
ISBN
978-4-87311-499-6
原書
Being Geek
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NetscapeやBorlandなどシリコンバレーの企業で長年働いた経験を持つ著者が、ソフトウェア開発者のキャリア形成について解説します。エンジニアが転職を考えるとき、何を検討し、決断するか。転職後のマネージャや同僚と関係の築き方や、エンジニアがマネージャになる際の困難とは。そしてさらなるチャレンジを考える時にすべきことは何か。組織を構成する複雑な人間関係を理解し、自身の力を最大限に発揮しながら、自分にあったキャリアと働き方を提案する本書は、ギークであり続けたいと考えるエンジニア必携の一冊です。日本語版には伊藤直也氏による「日本語版まえがき」を収録。

推薦の言葉

ソフトウェア開発者のための書籍と言えばまず思い浮かぶのは技術書だが、本書では技術書では触れられないような、上司や同僚、さらには自分が働いている会社そのものの評価の仕方や、面接や転職、条件交渉等に関する各種ティップスが紹介されている。本書はキャリア形成や現在の職場に関する悩みを抱えるエンジニアが自分自身の状況に対する客観的な視点を得ることを手助けしてくれる書籍であると言えるだろう。

小野 和俊(アプレッソ 代表取締役副社長 CTO)

ギークって何だろう。ギークになるにはどうしたらいいのだろう。そしてギークでありつづけるには。技術者がどのようにキャリアを築くのか。そのような悩みに本書は正面から答えようとしている。キャリアの形成、マネージメント、日々の仕事に必要なスキル、転職などについて記されている。「自分は次にどうすべきか」について考えるヒントに満ちている。

よしおか ひろたか

エンジニアとして世の中を生きるための指南書。技術・マネージメント・キャリア・転職、漠然と思っていたことが、この本を通してかみ砕いて理解することができ、エンジニアとしての生き方についてじっくり考えさせられた。

舘野祐一(クックパッド)

マネージャと呼ばれる人たちの中に、これほど正直に、平易な言葉で物を語る人は多くない。Michael Loppを希有な存在と言えるだろう。キャリア形成に関して何か迷いを抱えているのなら、是非、彼の著書を読むべきだ。

John Gruber(Fireball)

技術力は優れているけれども、現実の世界には対応できそうもなく、カギのかかった部屋から外には出すべきではない、と感じるような人間は大勢いる。Being Geekは、そういう人間が会社という組織、混沌とした現実世界に適応するための格好の手引書となるだろう。

Thomas "Duffbert" Duff

ギーク、そしてギークとともに働く人にとって必読の書。この本があれば、不可能が可能になるかもしれない。

Gina Bianchini(Ning.com創始者)

新たな名著の誕生である。引きこもりがちなギークたちの深い心理を、Micheal Loppが暴く。

Jim Coudal(Coudal Partners)

すべてのギークに届けたい、Micheal Lopp独自のメッセージ。予測不可能性は、もはや私たちの敵ではなく、友達である。Being Geekを読めば、誰でも予測不可能性に対処する能力を身につけることができる。たとえ失敗したとしても、そこから何かを学び、即、また新たな何かに挑戦する、そういうことを続けていけば、やがて素晴らしい成果が得られるはずである。Being Geekはそのための方法を教えてくれる。

Jane McGonigal(Institute for the Future、ゲーム研究開発ディレクター)

目次

目次

『Being Geek』への推薦の言葉
日本語版まえがき
はじめに

第1部 キャリアの形成

1章 キャリアのための行動
    システム思考 
    人間はでたらめ
    即興力
    キャリアの青写真
    一瞬の集積 

2章 大切なことは3つ
    方向性
    成長
    成果
    複雑なことを単純に

3章 転職にあたって考えるべきこと
    電話に出るか?
    転職先の価値を見極める

4章 電話選抜
    会社のストーカーに?
    質問の内容
    チェックポイント

5章 面接での答え方
    質問の種類
    答えるプロセス
    自分という人間を知らせる

6章 面接官の「ボタン」
    面接を担当するのは誰か 
    面接官に話してもらう
    外からの視点 

7章 待遇の交渉
    自分も企業
    前交渉
    どのくらいの待遇を要求するか
    リクルーターの立場

第2部 マネージメント

8章 企業文化 
    90日
    ブリッジ
    企業文化を知る
    企業文化を作ったのは誰か
    ゲームオーバー

9章 マネージャのマネージメント
    マネージャの人間性を見極める 
    偶然知り得た事実の報告
    驚かせるな

10章 愚かな上司の作り方
    上司の経験
    下から上への情報
    情報は絞り込む
    上司が愚かな場合
    問題を報告するだけでなく解決策の提案を

11章 言い訳
    言い訳に厳しい上司
    言い方
    意味のあることを言う

12章 敵
    トラブル時の上司の態度
    上司は上司

13章 不可能を可能に
    CEOは正気か
    本気度はどのくらいか
    尊敬と信頼の大切さ
    技術者の仕事

14章 驚きへの反応
    とっさの反応
    とっさの反応の分類
    初期の反応からの脱出

15章 退屈な会議の効用
    深呼吸

16章 ゲームの要素を取り入れる 
    ゲームの面白さ
    ホワイトボードゲーム

17章 人狼と戦う
    ゲームのルール
    人はウソをつく
    現実の世界では
    人狼に勝たせてはならない

18章 BAB
    信用 
    ゲームも一種のミーティング

19章 人脈
    作った物を共有する
    物語

20章 採用
    採用計画
    何度も同じメッセージを伝える
    優秀な人材の採用は自らのキャリアにもプラス

21章 困った人
    困った人とは
    チームワーク
    困った人のパラドックス
    スピードが大切

22章 在宅勤務
    集団は池のようなもの
    池を広げる
    結局は本人次第

第3部 日々の仕事に必要なスキル

23章 「ナード」ハンドブック 
    「ナード」を理解する
    ナード操縦法
    次々に意外な一面を見せる

24章 マネージメントのシステム
    エンジニアがマネージャになると
    タスク管理システム

25章 トリクルリスト
    トリクルリストの作成
    トリクルリストの使い方
    臨機応変

26章 「危機」と「創造」モデル
    仕事全般に関わるメンタルモデル
    「中間」が多いのが望ましい

27章 愛用のツール
    ツールの選択基準
    ツールは進化する

28章 無意味なこと
    目標が明確でないことをする難しさ
    無意味なことの価値
    探さないで見つける

29章 プレゼンテーション
    よくある失敗
    3つのアドバイス

30章 声を出す
    プレゼンテーションかスピーチか
    大きな間違い
    最悪のプレゼンテーション
    スライドを減らす
    区切りをつける
    ポケットに入れて

31章 3つの役割
    理想の三角形
    3人の議論

32章 デモ
    3つのフェーズ
    聞き手のタイプ
    理想のデモ

第4部 変化

33章 失敗のシナリオ
    どこかに敵がいる
    ミーティングの目的
    欠点を埋める
    話の進め方
    中身のない話はしない
    事前に危険を察知する

34章 査定
    ショー・ミー・ザ・マネー
    はじめての査定書

35章 就職先の選択
    決断
    大切な3つの問い

36章 エンジニアとマネージャ 
    マネージャは元エンジニア
    マネージャへの道
    向いていない仕事
    普通の産業へ

37章 マネージャとコミュニケーション
    すべてがリスタート
    ミーティングが増える
    コミュニケーションのハブ
    抽象化とフィルタリング
    部署によって違う言語の翻訳
    ドラマを最前列で見る
    変化球
    「ノー」と言う
    「イエス」と言う
    スケーリング

38章 空白
    重要な人の退社
    見方の問題

39章 大脱走
    会社の危機
    いつ辞めるのがいいか

40章 不安な将来
    将来の予測
    物の見方は自分の置かれている状況に影響される
    不安が成功に

終わりに 急ぐ
アイデアの実現

付録 BAB(Back Alley Bridge)のルール