圧倒的情報量を誇るsendmail本の定番書。前版から構成・内容が大幅に変更され、堂々の改訂です。qmailやPostfixなど、その地位を新しく獲得しつつあるMTAが登場するなかで、sendmailは未だに確固たる地位に君臨しています。難解と言われた設定や管理も、バージョンが進むにつれてその内部に立ち入る必要性ははるかに少なくなってきていますが、豊富な設定機能の代償として、管理する者にその複雑さが常に付いてまわってくるのも事実です。『sendmail, 3rd Edition』を2分冊した前半部分を収録した本書は、ビルドとインストール、管理方法を解説しています。全2巻の膨大な情報が、管理者に一助の光を示すことでしょう。V8.12に対応。
sendmail 第3版 VOLUME 1
―運用編
Bryan Costales, Eric Allman 著、中村 素典 監訳、林 秀幸 訳
- TOPICS
- Web , System/Network
- 発行年月日
- 2004年04月
- PRINT LENGTH
- 808
- ISBN
- 4-87311-176-5
- 原書
- sendmail, 3rd Edition
- FORMAT
目次
監訳者まえがき
はじめに
1章 sendmailの基礎
1.1 電子メールの基礎
1.2 RFC
1.3 電子メールとsendmail
1.4 sendmailの基本要素
1.5 メール・メッセージの基本要素
1.6 sendmailの基本的な役割
1.7 sendmailの基本的なモード
1.8 sendmail.cfファイル
I部 ビルドとインストール
2章 sendmailのビルドとインストール
2.1 どのsendmailを使用すべきか
2.2 ソースの入手方法
2.3 Buildスクリプト
2.4 m4を使用したビルド
2.5 sendmailのビルド
2.6 sendmailのインストール
2.7 陥りやすい誤り
2.8 m4ビルド・マクロのリファレンス
3章 コンパイル時マクロによるsendmailの調整
3.1 ビルド前に検討すべきパッケージ
3.2 コンパイル時マクロの一覧と調整
3.3 陥りやすい誤り
3.4 コンパイル時マクロのリファレンス
4章 m4によるsendmail.cfの設定
4.1 m4プリプロセッサ
4.2 m4を用いた設定
4.3 m4マクロの種類
4.4 マスカレード
4.5 リレー
4.6 UUCPサポート
4.7 陥りやすい誤り
4.8 FEATUREマクロのリファレンス
5章 付属プログラムのビルドと使用方法
5.1 Buildスクリプト
5.2 editmapプログラム
5.3 mail.local配信エージェント
5.4 mailstatsプログラム
5.5 makemapプログラム
5.6 praliasesプログラム
5.7 rmail配信エージェント
5.8 smrshプログラム
5.9 vacationプログラム
5.10 陥りやすい誤り
II部 管理
6章 パフォーマンス・チューニング
6.1 深いキューの扱い方
6.2 低速なホストを回避
6.3 ファイルへの配信
6.4 ファイルI/Oバッファ
6.5 複数のキューを使用
6.6 ネットワークの調整
6.7 カーネルの調整
6.8 陥りやすい誤り
7章 スパム対策
7.1 Local_check_ルールセット
7.2 DNSBLの働き
7.3 ルールセットでヘッダをチェック
7.4 リレー
7.5 アクセス・データベース
7.6 MILTERライブラリ
7.7 陥りやすい誤り
8章 -btによるルールセットのテスト
8.1 概要
8.2 設定行
8.3 マクロのダンプ
8.4 定義内容の確認
8.5 複雑な操作の単純化
8.6 ルールセットの個別テスト
8.7 詳細な調査のためのデバッグ
8.8 ルールセットのテストをバッチで実行
8.9 陥りやすい誤り
9章 DNSとsendmail
9.1 概要
9.2 sendmailがDNSを使用する仕組み
9.3 MXレコードのセットアップ
9.4 nslookupの使用方法
9.5 災害に対する備え
9.6 陥りやすい誤り
10章 セキュリティの保守
10.1 なぜrootでなければならないのか
10.2 環境変数
10.3 SMTPのプローブ
10.4 設定ファイル
10.5 パーミッション
10.6 エイリアス・ファイル
10.7 偽造メール
10.8 セキュリティ機能
10.9 SMTP AUTHのサポート
10.10 STARTTLS
10.11 他のセキュリティ情報
10.12 陥りやすい誤り
11章 キューの管理
11.1 キューの概要
11.2 キュー内のメッセージの構成
11.3 複数のキュー・ディレクトリを使用
11.4 キュー・グループ(V8.12以降)
11.5 偽のqfファイル
11.6 キューの表示
11.7 キュー処理の仕組み
11.8 キューを処理させる方法
11.9 代替キューの処理
11.10 陥りやすい誤り
11.11 qfファイルの詳細
12章 エイリアスの管理
12.1 aliases(5)ファイル
12.2 配信先の形式
12.3 配信エージェント・スクリプトの書き方
12.4 特別なエイリアス
12.5 エイリアス・データベース
12.6 -nでエイリアスを無効に設定
12.7 陥りやすい誤り
13章 メーリング・リストと~/.forward
13.1 内部メーリング・リスト
13.2 :include:メーリング・リスト
13.3 メーリング・リストの所有者を定義
13.4 階層的なメーリング・リスト
13.5 メーリング・リストに関連する問題
13.6 役に立つパッケージ
13.7 ユーザの~/.forwardファイル
13.8 陥りやすい誤り
14章 シグナルとトランザクションとsyslog
14.1 デーモンにシグナルを送る
14.2 -Xを使用したトランザクションの記録
14.3 syslogを使用したログ
14.4 陥りやすい誤り
14.5 syslog式のリファレンス
15章 sendmailコマンドライン
15.1 多様なargv[0]の名前
15.2 コマンドライン・スイッチ
15.3 受信者アドレスのリスト
15.4 コマンドラインの処理
15.5 sendmailの終了コード
15.6 陥りやすい誤り
15.7 コマンドライン・スイッチのリファレンス
16章 -dによるデバッグ
16.1 -dスイッチの構文
16.2 -dスイッチの動作
16.3 デバッグ出力の意味
16.4 -dスイッチのカテゴリ一覧
16.5 陥りやすい誤り
16.6 -dスイッチのリファレンス
付録
付録A mcツールのマクロとディレクティブ
付録B V8.9以降の変更内容
付録C エラーメッセージ・リファレンス
付録D checkcompat( )の手引き
付録E チュートリアル概要
参考文献
索引