バージョン

 第4版では、主にBINDのバージョン9.1.0と8.2.3について述べるが、古いバージョンである4.9についても言及する。9.1.0と8.2.3は、本書の執筆時点では最新のバージョンであるが、多くのベンダのUNIX製品にはまだ組み込まれていない。これらのバージョンはリリースされたばかりであり、ベンダは最新のソフトウェアへの移行には慎重であるからだ。多くのベンダのUNIX製品に組み込まれているコードが、まだ古いバージョンをベースにしていることから、本書では必要に応じて他のバージョン(特に4.8.3)についても述べる。4.9、8.2.3、または9.1.0のいずれかに特有の機能や、バージョンによって動作が異なる機能については、どのバージョンがどのように動作するかを明記するよう努める。

 本書中の例では、ネームサーバのユーティリティプログラムであるnslookupを頻繁に使っている。本書で使ったnslookupのバージョンは、BIND 8.2.3に添付されているものである。古いバージョンのnslookupは、8.2.3のnslookupとほぼ同じ機能を持つが、当然、8.2.3にしかない機能もある*2。例では、できる限りほとんどのバージョンに共通している機能を使ったが、それができなかった場合には、その旨を明記してある。


第4版で書き換えられた内容

 最新バージョンのBINDに対応して書き換えたほか、第4版では結構な量を加筆してある。
●署名つき動的更新とBIND 9の新しい更新ポリシーメカニズムなど、動的更新とNOTIFYを旧版より包括的に解説した(10章)。
●増分ゾーン転送について解説した(10章)。
●条件つき回送をサポートする回送ゾーンについて解説した(10章)。
●新しいA6およびDNAMEレコードと、ビットストリングラベルを使用したIPv6前方向および逆方向マッピングについて解説した(10章の終わり)。
●トランザクションを認証するための新しいメカニズムであるトランザクション署名(TSIG)について解説した(11章)。
●ネームサーバのセキュリティに関する記述を増やした(11章)。
●インターネットファイアウォールに関する記述を増やした(11章)。
●ゾーンデータにデジタル署名をつけるための新しいメカニズムであるDNSセキュリティ拡張(DNSSEC)について解説した(11章)。
●Windows 2000のクライアント、サーバ、およびドメインコントローラとBINDの併用に関する記述を追加した(16章)。


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